最近仕事が暇で溶接することがないんですよ。
え、じゃ何やってんの?
なんか掃除したりしてます。することなくて一日が長いんですよ。
手待ちの時間をどう過ごすか?
ここまで暇なことはなかなかないだろうが、組立と溶接を分業している職場だと少なからず手待ちが出てくる事がないでしょうか?
どんなに効率よく工程を管理してもゼロにはならないと思う。
(忙しいわい!という方はスルーしてください。)
そんな時に何をするか?
意欲や意識は大事
空いた時間をどう使うかで、溶接工として伸びるか、ソコソコで終わるか分かれ目になる。
大げさかもしれないが私はそう思う。
それは単純に溶接をした時間だけで量れるものではない。意欲や、意識の問題だ。
私は常々考え続けることが大事だと思っている。溶接だけではない。仕事だけではない。人生において全てに共通することだと思っている。
考え続け、更に数をこなした者のみが一流と呼ばれる溶接工になれると思っている。闇雲に数だけこなしてもダメだ!
なぜうまくいったか?なぜうまくいかなかったのか?
必ず答えがあるはずなのだ!
そこを頭で理解してやるのとやらないのではかなりの差が出てくる。
言われた事をこなすだけでは永遠に一流にはなれない!
ほうきとチリトリを持って掃除に励むのも素晴らしい事なのだが、何も一日中やる必要もないだろう。
もっと貪欲に!
ホルダーやトーチを握りアークを出してほしい。なかなか製品では試せなかった事も残材や、捨て板を利用して気の済むまでやればいい。普段下向きばかりで溶接しているなら、立向や、横向の練習など今しかできない事は無限大にあるはず。
遠慮する必要はない。
謙遜など屁のツッパリにもならない。言い方は悪いがやったもん勝ちだと思う。どんどんアークを出すべきだ!
実際になにをするか?
具体的に何すればいいの?
何点かあげてみよう。
練習
ひたすらすみ肉溶接を、するのもいいだろう。永遠に多層盛りをするのもいいだろう。
TIGのローリングをひたすらやるのもいいかもしれない。
溶接は数をこなしてなんぼである。ひたすら反復練習して身体に覚えこませるのだ。
実際は溶接試験のようなやりやすい条件で溶接できることはほぼない。
狭く入り組んだところも、溶接しなければならない。やりにくいからこんなもんでしょなんてのは通用しない。
身体に染み付いていれば、態勢が悪いなど悪条件でも溶接ができるようになるはず。
職場改善や治具の製作
このやり方めんどくさいなー。まーいいか、ずっとこうやってきたし。
めんどくさいと思ったらそこは改善の余地があるはず!
やるなら今しかないよ!
普段仕事をしていると、
- めんどくさい
- もっとこうしたらいいのに
と思うことが絶対にあるはず!
そこを改善するのだ!これこそ暇な時にしかできない。
ケーブルを掛ける場所がなくて散らかり気味。
↓
ケーブルを掛ける場所を作る。
↓
片付く
これだけで職場環境はぐっと良くなる。めんどくさいと思う事をダラダラと放置してはいけない。
何年も続けるくらいなら、数日使って改善すべき!数年作業環境が良くなるのだからこんないいことはないだろう。
道具の手入れ
自分が普段愛用している道具の手入れなどだ。
グラインダーも分解して内部を清掃、注油するだけで、全然持ちが違う。
調子が悪い道具はオーバーホールしよう。少々知識が必要だが慣れれば自分でできるようになる。
何より自分の道具に愛着もわいてくる。
修理に出すとかなり高いし、時間もかかる。場合によっては新品買ったがマシな場合は多々ある。
自分で出来ることのメリットはかなり大きいと思う。
暇なら休む
忙しい時はボロ雑巾のようにこき使われるのが溶接工の宿命だ。前工程の遅れなどのしわ寄せが溶接には降りかかる。しかし早くするにも限界がある。私も徹夜、二交代などこき使われてきた。短納期に対応するには時間外が増えがちなのだ。
じゃー、暇な時は休んでもいいよね?
結局は自分次第だ
何点か暇な時の時間の使い方をあげてみた。
それが許されないような雰囲気、職場なら見切りをつけるのも一つの答えかもしれない。
ガスが勿体無いやろ、溶材もタダやないんやで。
え、明日休み?何で?なんか用事あるの?
はっきり言ってこんな職場は溶接工を育てる気がないし、自分がいくら頑張ろうが限界がある。溶接を軽視しているとしか思えない。
溶接はISOなどでも特殊工程と位置づけられており、それなりの管理が求められるのは常識である。溶接工は一朝一夕では育たない。
現役溶接工の、皆さんならわかってくれると思う。
もっと溶接、溶接工に愛情を持って接してほしい。
僕らも必死に頑張ってるんやでー!
ではでは、
ご安全に。
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